CwOnline読者レポート私たちの家が建つまで-第2章

カーサウエスト読者レポート私たちの家が建つまで
第2章 私たちの建築家が決まった

<前の記事を読む 次の記事を読む>
 以前からの知り合いで信頼していた工務店の若い社長に相談しても「街を歩いていて、好みの家が見つかったらその時連絡ください」との返事。それは確かにその通りだった。これは気長に探すしか方法はないなと納得した。ところが話は思いがけない展開を見せた。美容院で手にした建築雑誌「カーサウエスト」に掲載されていた中の一つの家が目にとまった。
 そう。私が何となく思い描いていたのはこんな家。
 やさしげでどこか懐かしく、そして主張しすぎない建物。 巻末の建築家紹介の欄を見ると、その女性建築家のプロフィールの中に「無理のないどこか懐かしみを持った新しい精神の感じられる住まいをーーーー」というコメントがあった。さらにタイミングよく、年末にはその建築家の「住宅レビュー」が開催されるとのことで、早速FAXで申し込みの手続きをした。
 '98年12月12日。
 実際に見るその人は私の持っていたイメージとほとんど変わることなく、その時、その作品とメッセージ、人柄は無理なく重なった。 「先生」と呼ばなくても、お名前だけで呼べそうなその気配も私たちにとっては、とても大きな要素であった。
 私たちの建築家が決まった。特に焦っているわけではなかったけれど、これ以上探す必要は感じなかった。
written by 辰巳恵津子
top