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プランや構造によりイメージが全く異なる
コートハウス2邸

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S-House White

 2001年6月10日(日)本日の第15回の建築家の住宅見学会は、コンクリート打ち放しの店舗併用住宅と木造住宅の2軒です。設計は、いずれも第10号のローコスト特集でご紹介したイデアワークスの田中豊次さん。まず午後1時に京都市北区の堀川通りに面した眼鏡屋さん(笹嶋眼鏡店)の前に集合。打ち放しの鉄筋コンクリート造3階建ての「S-House」は、1階が店舗、2階と3階が居宅です。10号でご紹介した田中さんの事務所併用住宅をご覧になり、自然をできるだけ取り込んで暮らそうという考え方に納得、設計を依頼されたとのことです。
 建物はコの字型に中庭を取り囲んだコートハウスで、南側の外壁の背後には大文字が見えるという屋上のルーフテラスに外部から直接アクセスできる外階段が設けられています。
 2階、3階へは外階段も通じていますが、防犯上、通常は中庭に面したエレベーターを利用します。2階のエレベーターを降りたところが、いわば玄関です。2階には台所と食堂、居間そして浴室などの水廻り、中庭の東側に子供室が配されています。3階は寝室とホール的な役割を持った和室、さらに長年美容院をやって来られた奥様の親しい人たちのためのプライベートな美容室が設けられています。和室の上部のロフトは収納に活用されています。吹抜けを通してすべての部屋から中庭の植栽が望めます。店舗は将来はギャラリーとして開放する予定もあるそうです。
 限られた空間の中に自然を感じる場を設け、空間を非常に有効に利用されたプランでした。
 見学後、十分ほど歩いて次の住宅である「White」に向かいました。こちらは木造の2階建。二世帯住宅として建替えられたものです。
 防犯上堅牢なイメージにということで閉鎖的な外観を持っていますが、やはりすべての部屋が中庭に対してガラス面で開放されています。1階の親の居室と食堂台所も中庭を挟んで家族同士がお互いを意識できるように配慮されています。2階は寝室と子供室が書斎を兼ねる広い廊下でつながれており、南面の屋根には大きな天窓、北面には高窓が設けられ、昼間は電灯を灯さないで暮らせる明るさを確保しています。どちらも中庭を持つコートハウスですが、プランや構造によりイメージは全く異なります。◆

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